小規模事業者もデジタルシフト ~文書情報管理の考え方が必要です。~

 デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉が一般的になった昨今、皆さんの会社も業務のデジタル化に取り組まれていることと思います。今回は、小規模事業者にもデジタルシフトにおいては「文書情報管理の考え方が必要である」ということを説明します。

 「文書情報」という言葉自体をあまり聞きなれないかも知れませんが、これはJIIMAが定義する用語としては、紙文書を「文書」とし、これに加え電子ファイルや電子情報まで含めたものが「文書情報」です。

 文書情報管理や文書情報マネジメントなんて、小規模事業者にはまだまだ必要ないと思われているかも知れません。しかし、実際は会社を強くするには「急がば回れ」で、文書情報管理を大切にしていくことでデジタルシフトが順調に進みます。

 その中でも大切なことは、「経営者が記録を大切にする姿勢」と「経営者が、攻めの姿勢で文書情報を利用するという決意」です。さらには職場内でこの姿勢や決意を共有していくことです。

 次に「記録」とはどんなものかを例示します。電子帳簿保存法の取引データや検査データをはじめ、作成・処理を行って確定したもの、事実を示すものなど、一度でも保管・保存を行った後は、修正・削除は行わないものです。

 人の心は弱いものです。後から、あの時はこうであって欲しかったとか、なかったことにしようなどという考えが浮かんでしまうこともあります。もし、そんなことを行うと会社としての信頼はなくなり、会社の存在すら怪しくなります。

 「損得より善悪」で判断することを、社内の判断基準にしている会社もあります。

 小規模事業者の方でもITツールの導入が進んではいますが、あまりうまく行っていないことも多いと聞きます。その大きな要因は、ITと業務は直接的にはつながっていないからではないでしょうか。そんな時、ITツールと業務の間を橋渡しするのが、情報セキュリティマネジメントと文書情報管理・文書情報マネジメントだと思います。

 文書情報管理の基本的な考え方・手法を理解できていれば、業務を理解した上で、ITツールをうまく使うことができ、デジタルシフトも容易になります。

 いかがだったでしょうか。皆さんも文書情報マネージャー認定セミナーを受講して、文書情報管理・文書情報マネジメントの基本を学びませんか。

(溝上)