「これからの文書情報マネジメントを考える」その2

「文書情報マネジメント体制」のあるべき姿とは。

「文書情報マネジメントの体制」は、どうあるべきか。

紙の時代の「文書管理」は、総務部主管という企業も多かったかと思います。一方、現在は電子が主体ですが、総務部の影響も薄くなり、そうかといってIT部門に主管が移ってもいません。

1.「情報セキュリティマネジメント体制」

そこで、「情報セキュリティマネジメント」を参考にしてみます。一般的には「情報セキュリティマネジメント」は下記の図1に示すような体制です。すなわち、

① 経営者の下に、「最高情報セキュリティ責任者(CISO)」を設け、CISOを委員長とする情報セキュリティ委員会を設置する。

② 情報セキュリティ委員会は、全社の事務局となる。

③ 各部門の長は、自部門の情報セキュリテイ責任者を務める。

④ 各部門では、自部門の情報セキュリティに関わる実務を担当する情報セキュリティリーダーを選任する。

2.「文書情報マネジメント体制」あるべき姿

文書情報マネジメントも全社を対象とするので、下記の図2のように見た目上は、「情報セキュリティマネジメント」と同様な体制を取る必要があります。すなわち、

① 経営者の下に、役員クラスの「統括文書情報管理者」を設け、この方を長として、文書情報マネジメント事務局または委員会を設置します。

② 文書情報マネジメント事務局または委員会は、全社を支援します。

③ 各部門の長は、自部門の業務の責任者であると同時に文書情報マネジメント責任者を務める。

④ 各部門では、自部門の業務を熟知しているものをリーダーとして選任します。

3.「情報セキュリティマネジメント体制」と「文書情報マネジメント体制」との差異

見かけは同じような「情報セキュリティマネジメント体制」と「文書情報マネジメント体制」ですが、実態では差異があります。

① 一番大きいのは、経営者の取組みへの熱意でしょう。「情報セキュリティマネジメント」については、経営者が受け身的でも運用は回ります。他社に右へ倣え!世の中の水準に遅れるな!ISOを取得しろ、維持しろ!といったところでしょうか。一方、「文書情報マネジメント」の場合は、効率よく進めるには、経営者からの熱意、真に経営者のトップダウンが必要です。

② 責任者を置く部門の規模ですが、どちらかというと「情報セキュリティマネジメント」では部単位程度と大きく、「文書情報マネジメント」では課単位程度と小さ目です。これは「文書情報マネジメント」は、業務と密接に関係しているからです。

③ 文書情報マネジメント委員会ならびに事務局については、総務部やIT部門だけでなく、改革に取組むDX推進部門や、ユーザー部門代表を集める必要があります。この組織により、経営者からのトップダウン指示を受けて、ミドルアップ・ダウンで組織を活性化させる必要があります。

最近の認定セミナーに参加される方の会社では、文書情報マネジメント委員会または事務局相当を既に設置されているケースが増えています。では具体的にどんなことを考えねばならないのか? 文書情報マネージャー認定セミナーでは、そんな悩みにお答えします。あなたの会社でも本気で文書情報マネジメントに取り組みませんか。

副委員長 溝上