機関誌IM 2026年1・2月号 掲載内容
2026年 年頭所感
公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会
理事長 勝丸 泰志
p.4
年頭所感では、電子署名法施行から25年を迎えた現在も、紙や押印といった慣行が残る一方で、電子契約やPPAP廃止、リモートワークの普及などにより、取引文書の電子化は着実に進展してきたことが振り返られています。DXや生成AIの活用が、業務のみならずビジネスそのものの変革を迫る中、電子化を目的化するのではなく、セキュリティや情報ガバナンスを意識した適切な運用が重要であると指摘。JIIMAの各種活動や新たな連携を通じ、健全な文書情報マネジメントの普及に貢献していく姿勢が示されています。
【ケース・スタディ】JIIMA2025ベストプラクティス受賞事例優秀賞
業務マニュアル(電子ファイル)と生成AIの連携活用による、
新たな『業務ノウハウ継承の確立』と『業務引き継ぎの早期化』
アルファテックス株式会社
平本 剛
p.10
本事例では、電子化された業務マニュアルと生成AIを連携させることで、属人化しがちな業務ノウハウの継承と引き継ぎの効率化を実現した取り組みが紹介されています。業務手順書や過去資料をAIが分析・活用することで、必要な情報への迅速なアクセスや理解を可能とし、引き継ぎ期間の短縮に貢献しました。さらに、業務フローの見直しや改善点の可視化にもAIを活用し、個人の経験に依存しない業務改善を推進。文書情報と生成AIの親和性の高さを活かした、実践的なDXの好事例として位置づけられています。
【ケース・スタディ】JIIMA2025ベストプラクティス受賞事例優秀賞
ベンチャー企業における文書管理システムの構築と内部統制の両立
株式会社NEXT ONE
安達 翼
p.14
本事例では、成長過程にあるベンチャー企業が、業務拡大に伴うリスク管理の必要性を背景に、文書管理システムの整備と内部統制の強化に取り組んだ事例を紹介しています。業務文書の電子化と一元管理を進めることで、情報の可視性と検索性を向上させるとともに、承認フローや権限管理を明確化。効率性を損なうことなく統制を強化する仕組みを構築しました。スピード感が求められるベンチャー企業においても、文書管理を基盤としたガバナンス強化が有効であることを示しています。
【ケース・スタディ】JIIMA2025ベストプラクティス受賞事例優秀賞
“使えるAI”を味方に――ナカシャクリエイテブが挑む業務の省力化と変革
ナカシャクリエイテブ株式会社
松野 竜一
本事例では、生成AIを単なる作業効率化ツールとしてではなく、業務変革を支える実践的な手段として活用した取り組みが紹介されています。過去の企画書や提案書などの文書データをAIで分析・再利用することで、資料作成の省力化や品質の平準化を実現。さらに、文書資産を活かした新たな価値創出にも取り組んでいます。文書管理とAI活用を一体で捉えることで、現場に定着するDXを推進した点が特徴的な事例です。
2026年に向けて理事からのメッセージ
p.5
デジタルトランスフォーメーションの真髄
ソフトバンク100%出資のGen-AXが展開する自立に自律を融合した「特化型AIエージェント」とは?!
株式会社メディア・パラダイム研究所
ITジャーナリスト奥平 等
p.26
【連載 生成AIの時代】
第15回 生成AIの進化 ビジネスツールから日常の相談相手へ
株式会社第一生命経済研究所 柏村 祐
p.34
【会員企業インタビュー】
沖縄発、全国へ広がる文書情報管理の革新
──株式会社シナジーの挑戦 会社の歩みと現在
株式会社シナジー
p.38
【委員会活動報告】文書情報管理委員会
行政文書管理システム機能 ガイドライン策定
文書情報管理委員会
p.41
【委員会活動報告】広報委員会
JIIMAの情報発信を担う広報委員会
広報委員会
p.44
文書情報マネージャー 認定者からのひと言
p.46
【連載 IMタイムトラベル】
第3回 建築業界の情報マネジメントはどこへ向かうのか
―2011年と2023年の記事から見る課題と展望―
AI生成記事
p.48
【ニュース・ア・ラ・カルト】
●JIIMA デジタルドキュメント2025 開催
●TOKIUM 立替経費の承認に関する実態調査を実施
●ウイングアーク1stとインフォマートが協業を発表
●コニカミノルタジャパン 都内110カ所の施設に多言語通訳サービス「KOTOBAL」の導入拡大を発表
●日本テレワーク協会 5,868 票が選んだ「働き方DX表彰」9 事例を発表
●ITR 電子契約サービス市場規模推移および予測を発表
●各社ニュース
p.50
【新製品紹介】
●「ScanSnap iX2400」 ㈱PFU
●「ScanSnap iX110」 ㈱PFU
●「Apeos 3061/ 2561/ 2061」 富士フイルムビジネスイノベーション㈱
p.52
【コラム】箸休め
第10回 白黒・カラー、色々
志度寺財団/記録資料研究所
毛塚 万里
p.53
■IM編集委員から
p.54


