ダブリンコア
Dublin Core Metadata Initiativeが制定した文書情報を特定するためのメタデータの標準仕様。
(JIS Z 6015:2016)
情報資源発見のためのメタデータ(索引、抄録など)記述の標準仕様であり、電子化文書の管理に、 ダブリンコアに準拠したタイトル、作成者などの情報を記述することで、文書の検索性を高めることができる。
J IS Z 6017「電 子化文書の長期保存方法 」では、文書ごと に登録内容が明確な管理台帳を ダブリンコアの各基本要素に従って作成し、管理台帳は電子保管庫に長期保存するように求めている。
要素名 |
ダブリンコアの説明 |
管理台帳への登録内容 |
Title タイトル |
リソースの名前 | 電子化文書名、電子化文書のバージョン |
Creator 作成者 |
リソースに対して責任を持つ人、組織 | 作成者 |
Subject 主題 |
情報資源のトピック、分類コード | |
Description 内容記述 |
要約、目次、検索キーなど | 要約、目次、検索キー、ページ数、総バイト数 |
Publisher 公開者 |
情報資源を現在の形態にしたもの(出版社、大学など) | |
Contributor 寄与者 |
著者以外で文書の作成にかかわった人又は組織(編集者、翻訳者など) | 登録部門の責任者、管理部門の責任者、移行責任者 |
Date 日付 |
現在の形で利用できるようになった日(作成日、公開日など) | 登録日 |
Type 資源タイプ |
情報資源の形(ホームページ、小説、辞書など) | |
Format フォーマット |
情報資源のデータ形式(Postscript、PDPなど) | 電子化文書のフォーマット |
Identifier 資源識別子 |
情報資源を一意に識別するための名前(URI、ISBNなど) | 電子化文書の識別子(登録媒体ID+ファイル名など) |
Source 情報源 |
情報資源の出所となった情報資源の識別子 | 原文書の識別子 |
Language 言語 |
情報資源を記述している言語 | |
Relation 関係 |
他の情報源との関連付け(別バージョン、別フォーマット、参照など) | 試験標板の特定情報 参照ログの特定情報 電子署名、タイムスタンプ、暗号鍵などの特定情報 バックアップの特定情報 旧バージョンの特定情報 登録媒体、媒体保管場所の特定情報 |
Coverage 時間的、空間的範囲 |
地理的場所及び時間的な内容に関する情報資源の特性 | |
Rights 権利関係 |
権利に関する記述及び利用条件(著作権記述など) | 参照権限、更新権限 |
基本記述要素は、機械処理のため一意に識別可能な英単語1語で構成する基本記述要素名、及び基本記述要素の意味が、だれにでも分かるような表示名を併せもつ。
HTML(Hyper Text Markup Language)のように、アルファベットの大文字と小文字とを区別しない環境もあるが、XML(Extensible Markup Language)のように大文字と小文字を区別する環境へ、メタデータを抽出又は変換するような場合に、問題が生じることを避けるため、15ある基本記述要素名の大文字と小文字との区別は、この規格に従うことを強く推奨されている。