文書管理達成度評価基準

はじめに

企業は、内部統制、説明責任など、社会のさまざまな要請にもとづいて文書管理を実践しています。しかし、自社の文書管理のレベルを測ることができず、これで十分なのか、不足している点は何かを知ることができません。
JIIMAの文書情報管理委員会では、文書管理のレベルを自己評価できる文書管理達成度の評価基準を作成しました。
文書管理達成度の評価基準を設定することにより、各企業が行っ ている文書管理のレベルを評価できるようにするためのものです。

目的

  • 各社の文書管理のレベルを横並びで比較することができるようになります。
  • 各社の強みや弱みを明確に把握することができるとともに、各社の取り組むべき方向性 も明らかになり、文書管理の改善に結びつけることができます。
  • 各社のレベルを他社と比較できるようになり、各社の文書管理推進の動機付けになることを期待できます。
  • さらに、一定の時間が経過した後に再評価することにより、自社の改善の度合いを確かめることができます。

文書管理が実現されている状態とは

ドキュメント・ ライフ・サイクル

望ましい状態

作成

会社の文書に相応しい文書(注1)が作成され、正式文書化の手続き(注2)を経て適正に作成されている。

(注1)「会社の文書に相応しい文書」とは、後に情報公開や文書提出命令によって社外に公開や開示された場合に、当該文書によって会社の立場を損なうことのない文書をいう。そのためには、最初から「前向き」かつ「防御的」文書を作成しなければならない。

(注2) 上長(文書作成確認者)および部門長(文書作成責任者)の承認を受けて、正式文書(承認された文書=会社の行動に結びつく文書)とすることをいう。

処理・配付

業務上の必要性に則り、必要な人だけに開示されている。(知る必要性基準)

保存・保管
  • 文書と記録が区別(注3)されて管理されている。
  • 文書および記録が、保存されるべき期間、確実に保存されている。
  • 紙文書 および電子(化)文書の所在(注4)が把握できており、担当者本人のみならず、許可されたものは検索し、閲覧し、活用できる。

(注3)区別とは、紙文書の場合には、キャビネットや棚を分けて管理するなどの方法がある。倉庫保存の際には、保存箱を分けて管理する方法がある。電子文書および電子化文書の場合には、システムやフォルダーを分けて管理する方法がある。

(注4) 所在とは、 紙文書の場合にはキャビネットのどこにあるのか、どこの倉庫のどの保存箱に保存されているのかが即座にわかることをいう。
電子(化)文書の場合には、利用している文書管理システムが明確であることはもちろん、その文書管理システムのどのフォルダに格納されているのかが即座にわかることをいう。

廃棄
  • 文書および記録が、保存すべき期間を経過したのちに、確実に廃棄されている。
  • 紙文書 および電子(化)文書が廃棄されたこと(されていること)が判る(注5) 。

(注5)紙文書や電子(化)文書が何時まで保存されていたのか、その保存期間は何年か。そして何時・誰が廃棄または削除したのかという記録が残っていることをいう。

文書管理を実現するためには

1 きちんと作る
  • 前向きかつ防御的な文書を作成する
  • 作成者、承認者など明確に属性を付与する
  • 承認の手続を踏む
2 きちんと伝達する
  • 伝えるべき人に伝える
  • 機密情報の取り扱いには、特に注意する
3 きちんと保存・保管する
  • 保存・保管場所が明確である
  • すぐに検索でき、利用できる
  • 機密文書など、適切なアクセス権を付与する
  • 所定期間、保存・保管する
4 きちんと廃棄する
  • 所定期間保存したうえで、確実に廃棄する
  • 情報が漏れることがないように廃棄する
  • 廃棄したという記録を残す


ドキュメント・ライフ・サイクル

文書管理の達成度評価基準策定の切口

「文書管理」が実現されている状態を測るための切り口は、「組織的な取り組み」、「文書管理ルール」、「部門の取り組み」の3項目です。

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